「当たり前」への感謝
今日は「自殺島」という本を一気に読んでいました。
あらすじ(Wiki参照)
主人公セイは自殺未遂を繰り返した末に、「生きる義務」を放棄した意思を示す書類にサインをする。
病院のベッドの上で意識を失ったセイは、目が覚めた時、自分がまだ生きており、そして自分と同じ未遂者達が周囲に何人もいることに気付く。
そして、ここが自殺を繰り返す“常習指定者”が送り込まれる島「自殺島」であることを知る。その直後、未遂者達は飛び降り自殺をする瞬間と死に損ねた者のおぞましい姿を目の当たりにし、一時自殺することを踏みとどまる。“死ねなければ生きるしかない”彼らのサバイバルが始まる。
いやー面白かった。一気に読んでしまった。
※以下ネタバレ注意です。↓
内容
自殺島に連れて来られた瞬間に自殺をしてしまう人、その光景を見て死ぬのが怖くなって自殺をとどまる人、どうせ死ぬんだからと好き勝手に生き始める人。
島には法も秩序も衣食住も無く、争いが絶えません。
ただの無人島サバイバルと違うのが、
それぞれの登場人物が様々な理由で自殺をしたいと思う程に人生に絶望しているという点。
当然皆人生に絶望する程に悩んでいた事があり、それが要所要所にしっかりと描かれています。
過酷な状況の中で、元の社会では味わう事のできなかった経験を経て成長していく主人公達。
協力し合ったり、時に裏切ったり。
とても人間味のある内容になっています。
「自殺島」を読んだ感想
私が強く印象に残ったのは、元の社会はどれだけ豊かで平和であったかという事。
衣食住が整っていて、あらゆる場面で便利な生活。
当たり前になりすぎて気付かなかった有難さを改めて実感しました。
清潔な家、そのまま飲める水道、安価で手に入る美味しい食事。綺麗に舗装されている道路。
挙げたらキリがありません。
近くのコンビニでたった100円でおにぎり買えるのってめちゃくちゃ幸せですよね。
自分で同じ物を用意するとしたら
お米を育てて、収穫して、研いで、炊いて、具や海苔を用意して、握ってやっと完成。
農業への知識が乏しいのでイメージでしか分かりませんが、お米を育てるってかなり大変ですよね。
おにぎりに限らず、交通機関であったり、携帯電話やこのブログサイトもそう。
誰かが作り、管理してくれている。
そう考えたら通貨にも感謝しました。
今の自分では全くできないような事を、通貨を支払う事で利用させてくれる。
そんな色んな「当たり前」の中で自分は生きているんだなあと感じました。
タイトルの通り自殺をテーマに扱っている漫画なので、生々しいシーンが多めですが、ハマってしまうと没頭して読んでしまうとてもおすすめの漫画でした。